超漢字とビデオカードと私。

準備編。

ハムフェア2002という、PC/ATの古い部品が入手できるお祭り(この認識は非常に間違っています)へ折角参加したことだし、ビデオカードを何枚か集めて超漢字で動かしてみたら一体どんなことになるのだろーか、と。

用意したビデオカードは以下の通り。本当は、Cirrus LogicのCL-GD5465が載った奴も試したかったんだけど、これは5V AGPのカードなのでi845機に搭載させることが不可能。この企画ってこいつの性能を見ることを目的として立ち上げたのに…ま、動く奴だけで試してみっか。

Mystique(MGA-1064SG)は最新版のBIOSにupdate済み。他はupdateしようがないのでそのまんま。

ベースとなるマシンはこんな感じ。どこにでもありそうな、PC100 SDRAMを2枚載せたi845(無印)のCeleron 1.7GHzマシン。テスト前の構成はこんな感じ。

abricot (PC/AT)

MainboardRIOWORKS SU45A (Intel i845 chipset)
CPUIntel Celeron 1.7GHz (at 100MHz x 17 = 1.7GHz)
MemoryPC/100 SDRAM 256MB(CL=3) x 2 (total 256MB)
VideoPowerColor RV6S (ATI RADEON VE, 32MB SDRAM, AGP)
Sound(on board)
NICCorega FEther PCI-TXS (Realtek RTL8139C, 10BASE-T/100BASE-TX, PCI)
HDDQuantum Fireball CX 20.4AT (20.4GB, 5400rpm, 512kB buffer, IDE)
FDD(unknown) (3.5inch 2DD/2HD)
CDDHITACHI GD-7500 (40x CD-ROM/12x DVD-ROM Drive, IDE)
OSMicrosoft Windows98 Second Edition
Personal-Media B-right/V R3.010

ケースの作りの問題でPCIのビデオカードを新規に差し込むのがちょっと大変なので、LANカードをひっこ抜いた跡地にビデオカードを差し込むことにする。

使用したモニタは、三菱のRDT141X。今となっては古い液晶ディスプレイ。解像度は1024×768なので、テストはこの解像度で行うことにする。

対応編。

まずは超漢字R3.010のシステム環境設定で表示される、解像度と色数の対応状況から。どのカードも、1152×864には非対応。

RADEON VE 8bpp16bpp32bpp
640×480
800×600
1024×768
1280×1024
1600×1200
VESA BIOS 2.0
MGA-1064SG 8bpp16bpp32bpp
640×480
800×600
1024×768
1280×1024
1600×1200
VESA BIOS 2.0
IGA1682_A 8bpp16bpp32bpp
640×480
800×600
1024×768
1280×1024
1600×1200
VESA BIOS 1.2
Vision968 8bpp16bpp32bpp
640×480
800×600
1024×768
1280×1024
1600×1200
VESA BIOS 1.2

測定編。

まずは、主メモリバッファonとした場合のB-Bench(VESA BIOS 1.2系のカードは強制的に主メモリバッファonとされてしまう)。

8bpp16bpp32bpp
RADEON VE 1916978 496
MGA-1064SG 1926985 503
IGA1682_A 1028n/a n/a
Vision968 981 496 n/a

次に、主メモリバッファoffの状態でB-Benchを行った場合の結果。

8bpp16bpp32bpp
RADEON VE 21891111 564
MGA-1064SG 21811111 546

長いテキストをコンソールで表示させて表示にかかった時間を計測する、スクロールベンチは非常に時間がかかるので今回はパス。

あと、ここで用意したビデオカードで、VESA BIOS 1.2を載せていた物には以下のような癖があった。

iga1682_a w/ chokanji R3.010

考察編。

Mystiqueという、今となっては古い石がRADEON VE並のスコアを叩き出したというのは、評価に値するものと思われる。単にRADEON VEが本気を出していない(AGPを使っていない)だけとも言えるが…

それらに比べると、VESA BIOS 1.2系の石はバンク切替えの処理が入ってしまうので遅くなりがち。この手の古いカードを現在でも持っている人がどれくらいいるのかは分からないが、(今の視点から見て)妙な癖を持っていることが多いことを考えると、余程の理由が無い限りPentium4だのAthlonだののイマドキな環境で使う物ではないように思える。

これ以上書くこともできるが、結局測定結果を見て考えれば誰でも分かることばかりであるし、朝から何も食べていなくて腹が減ったので、この辺で止めとくことにする。


uaa@uaa.org.uk 25-Aug-2002