自分のテーマに合った、最新の文献を検索したい場合に使う文献データベースの一つがMedlineです。
C型肝炎ウイルス (Hepatitis C Virus, HCV) に関する論文を検索する場合を例にとって説明します。まずは Medline のホームページへアクセスします。
URL は http://www.ncbi.nlm.nih.gov/PubMed/ ←ここをクリック
HCV (太字の部分を入力します)と入力してリターンキーを押します。すると、HCV に関する大量の論文が見つかります。
これだけでは数が多くてどうしようもないので、IRES(Internal Ribosome Entry Siteの略です)というキーワードを追加してさらに検索してみましょう。
既に入力したキーワード、HCV が表示されているので、その後ろにスペースを空けて IRES と入力してリターンキーを押しましょう。かなりの数に絞り込めるはずです。
画面には、論文のタイトルと掲載されている雑誌に関する情報が表示されていますが、論文を書いた人の名前をクリックするとその論文の abstract を読むことができます。また、[See Related Articles] をクリックするとその論文に関連した論文を検索することもできます。
ここでは、どの論文でも構いませんから、書いた人の名前をクリックしてabstractを表示させて下さい。
表示させた abstract は保存することができます。abstract の後ろに [Save] the above report in Macintosh Text format という表示がありますので、Macintosh の部分をクリックして UNIX に合わせ、[Save] のボタンを押します。ファイル名は query となっていますので、各自好きなものに変更して下さい。
各自、興味のあるテーマをキーワードにして論文を探してみましょう。
おまけ〜 telnet から Medline を使う〜※あくまでもおまけなので詳しい説明は割愛したいです。
telnet://medserv.lib.m.u-tokyo.ac.jp にアクセスします。ログイン名は meta で(パスワードは要りません)ログインすると使えます。
おまけ2〜 web 上から大学内にある Medline を使う※これもおまけなので詳しい説明は割愛します。
http://medserv1.m.u-tokyo.ac.jp/ovidweb/ovidweb.cgi にアクセスすると使えます。
おまけ3〜大学内の検索サービス一覧
http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/koho/database/database-j.html から色々リンクされています。
ゲノムネットWWWサーバーから、さまざまなツールを利用することができます。
まず、ここにアクセスしてみましょう。
URL は http://www.genome.ad.jp/Japanese/ ←ここをクリック
「ゲノムネットWWWサーバー」の下に、[DBGET][KEGG][BLAST][FASTA][MOTIF][IDEAS] と書かれた黄色いボタンが並んでいます。
とりあえず [DBGET] をクリックして下さい。クリックすると DBGET Database Links と書かれたカラフルな画像が表示されると思います。次に画像の中央からやや左下にある、GenBank をクリックします(分からない人はここをクリック)。
今回は、Eco RI をキーワードにして検索を行います。「Input your search keyword(s) into the search box.」とキーワードを要求されますので、Eco RI と入力して下さい。
結果がたくさん表示されますので、一番最初にあるもの (1. gbu:RNJ001146 [AJ001146])をクリックして下さい。クリックすると、その遺伝子に関する詳細な情報が表示されます。
次に、画面をスクロールさせて、ORIGIN という部分をクリックして下さい(よく分からない人はここをクリック)。
クリックする前は、塩基配列が見やすいようにスペースで区切られていましたが、ここでは区切りがありません。次のこ項目では、ここから塩基配列をコピーして使います。
塩基、もしくはアミノ酸配列を入力して、それと似たような配列を探し出すことができます。
まず、下準備として調べる元となる配列を用意します。今回は、先程 DBGET から得た配列を使用します。
DBGET で検索した結果が表示されている部分の2行目(>(genbank-upd)の下の行)にポインタを合わせ、マウスの左ボタンを押しながらマウスを右へ移動させて2行目にある文字全体を通過したところでマウスの左ボタンを離して下さい(これをコピーといいます)。
これで準備は終わりました。
塩基配列を探す場合は BLAST を使用します。
URL は http://www.blast.genome.ad.jp/ ←ここをクリック
画面をスクロールさせていくと「Enter your query sequence below (copy & paste)」という項目がありますので、ここにポインタを合わせ、マウスの中ボタンを押すと先程コピーした配列を入力することができます(これをペーストといいます)。
あとは、[Exec] のボタンを押して下さい。しばらくすると入力した塩基配列に類似した配列がたくさん表示されます。このように、キーワードだけでなく配列そのものからも検索可能だということを知っておいて下さい。
なお、アミノ酸配列を探し出す場合は FASTA を使用します。
URL は http://www.fasta.genome.ad.jp/
こちらも BLAST と同じように、1文字表記でアミノ酸配列を入力し、 [Exec] のボタンを押すだけです。
「多変量解析について知りたいのだけど、図書館になにか参考になるような本は無いかな?」と思った時、図書館へ出かけて本があるかどうかを調べるのも一つの方法なのですが、ここでは WWW (World Wide Web) 上で調べる方法について説明します。
まず、東京大学の図書館へアクセスしましょう。
URL は http://www.lib.u-tokyo.ac.jp ←ここをクリック
「蔵書目録」をクリックすると、
タイトル・著者名・出版社などを尋ねられます。
タイトルの部分に 多変量解析 と入力して[検索開始]のボタンを押して下さい。検索結果が表示されます。(※漢字の入力は、予め mule を起動しておいてそこからコピー&ペーストを使います。)
検索で見つかった本をクリックしてみましょう。その本に関する詳細な情報… ISBN No. や本の分類番号など…が表示されます。また、どこの大学の図書館にその本が置かれているか、その図書館の所在地はどこか、を知ることができます。
最後に、生物情報工学研究室の卒業生である、川端さんが作られたPMDというデータベースを紹介します。
URL は http://pmd.genes.nig.ac.jp/~pmd/pmd-j.html
※現在作成中のため、正式には公開されていません。
RNaseの変異タンパクを探す場合を例にとって説明します。
キーワード検索を選んで、1st condition の Keyword に RNase と入力して [SUBMIT] ボタンを押すと検索を開始します。
たくさんの検索結果が出てきますが、とりあえず一番上の候補を選択してみて下さい。
画面には元のタンパク質の構造と変異したタンパク質の構造…何処の部分を何に変異させたか…が表示されていると思います。
このデータベースの特徴は、タンパク質の立体構造を表示させて構造中のどの部位を変化させたかを知ることができることです。
画面の上から二行目の右端にある、[SHOW WITH STRUCTURE] をクリックしてみて下さい。しばらくすると先週使った RasMol のような分子の立体構造が表示されると思います。マウスでぐりぐりと回転させたりすることもできますし、色を変化させることも可能です。
授業の感想を report@bi.a.u-tokyo.ac.jp 宛に送ることで出席とします。