29-Jun-2018に導入したSSL証明書、4年分買ってあって2年後に更新ということでその更新の時期がやってきたのですが、なんか色々変わっていてちょっと作業に手間取っておりました。
詳細は29-Jun-2018の記事に補足の形で追加してあるのでそちらを参照してほしいのですが…これからどうしましょうかね。とりあえず考える時間は2年あります。
COMODOのSSL証明書を購入したCheapSSLsecurityの価格を見るに、$5.45×5年で$27.25…VPSを引っ越さなければそれもそれでありな気はしますが、海外の安価でスペックの高いVPSへ移行できればそれもそれで良いかなとも。
IPv6側のSSL対応もやんないといけないなーとは思っているものの未だに対応していない状態が続いていますし(IPv4とIPv6のFQDNが同じならそもそもこんな問題は起こらないのだけど)、お前真面目にサーバー運用する気があるのか?と怒られてもおかしくないです、ごめんなさいごめんなさい。
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ところで、24-May-2020でOpenBSD-6.6→6.7への移行に手間取ってとありますが、手元のマシンではなくVPSの更新で詰まっていました。どう頑張ってもbsd.rdが起動してくれない。
OpenBSD-6.7/amd64ではTSXの無効化処理がsys/arch/amd64/amd64/cpu.cに追加されているのですが、実機ならともかくQEMU上で動かす場合はQEMUがこれに対応していないといけません。なにしろadd support for MSR_IA32_TSX_CTRLなんて話があるくらいなので。
さくらのVPSのユーザサポートに相談してみたところ、QEMUのエミュレーションするCPUモデルを変更できるという回答を得たので、これによりOpenBSD-6.7が動くようになっています。CPUIDを見るに、TSX(正確にはHLE)が無効化されていることを確認しています。
で、変更前の状態、TSXが有効になっていてもOpenBSD-6.7/amd64を動かしたい!という場合にどう足掻いたかというのもメモとして残しておきますが…以下の手順を踏みました。
- OpenBSD-6.6がインストールされている状態を作る
- OpenBSD-6.7カーネルのソースコードを入手する
- sys/arch/amd64/amd64/cpu.cにあるcpu_tsx_disable()を無効化する
- OpenBSD-6.7 GENERIC.MPカーネルをビルドする(bsd.mp.tmpとしておく)
- OpenBSD-6.7 RAMDISK_CDカーネルをビルドする(bsd.rd.tmpとしておく)
- rdsetrootで、OpenBSD-6.7のbsd.rdからRAM disk(インストーラー他一式)をbsd.rd.tmpに移植する
- bsd.rd.tmpで起動し、アップグレードを行う
- アップグレード後、bsd.mp.tmpで起動する
- OpenBSD-6.7 GENERIC.MPカーネルを再度ビルドし、インストールする
Theo曰く「んなもんQEMUが悪いに決まっとるわ」とのことなので、こういう面倒な手順で強引に動かすことを考える前にVPSのサポートセンターに相談した方が良いと思います。自分でQEMUを動かしているならQEMUのアップグレードを。57.35kg(20:45)