ほとんどの 8bit マシンではメモリは 256k までしか載せることができません。 しかし、セカンドプロセッサが載っているような拡張キットによっては、 1M まで載せることができるようになります(4MB のメモリが載っているセカンドプロセッサ・ユニットがあるという話も聞いたことがあります)。 古い 32bit のマシンでは最大 16M までメモリを載せることができます。 と言っても全てのマシンが載せられる訳ではなく、下の表に示すようになっているのですが :-
A3xx - 本来は 1MB までだが、サードパーティーによって最大 8 MB まで増やせる
A4xx - 本来は 4MB までだが、サードパーティーによって最大 8 MB まで増やせる
A4xx/I - 本来は 4MB までだが、サードパーティーによって最大 8 MB まで増やせる
A3000 - 本来は 2MB までだが、サードパーティーによって最大 8 MB まで増やせる
A540 - 最大 16 MB
A5000 - 本来は 4MB までだが、サードパーティーによって最大 8 MB まで増やせる
A4 - 4 MB まで
A30x0 - 4 MB まで
A4000 - 4 MB まで
A5000 - 8 MB まで (alpha variant of the A5000)
A7000 - 128 MB + マザーボード上のメモリ (最大 132MB まで載せられるが、 128MB の SIMM が必要になる)
新しい RiscPC ではどのマシンでも最大 256Mb のメモリと VRAM が 2MB 載せられます。 しかし、これには入手の難しい 128MB SIMM が必要です。
Second processor とは、 'Tube' インターフェースを使用して Acorn の 8bit 機に接続されるプロセッサカードの総称です。 基本的に、ホスト側のプロセッサは入出力処理を担当するだけで、より高度な処理(例えば作成したプログラムを動作する等)を second processor が担当します。 Second processor はホスト側のプロセッサと非同期に動作するため、プログラムの実行速度を劇的に上げることができます。 さまざまなプロセッサがこれに対応したために、 Acorn の 8bit 機は利用価値が高いものとして長期間存在することができたのです。
Second Processor には、次のようなものが存在していました :-
つながるかどうかは、お持ちのモニタと Acorn マシンによって決まります。 まず、 PC の VGA モニタは以下のような 2 つのタイプに分けられます。
一番目に挙げたモニタは、走査線数とリフレッシュレートを決定する、モニタの使用する極性 (mainly positive going negative or mainly negative going positive) に合った同期信号を単独で必要とする物がほとんどです。
二番目のモニタでは色々なものがあります。同期信号(垂直/水平)が分離されている必要があるものもあれば、複合同期(垂直と水平と EOR がまとめられている)で動作するものもあります。
PC 用のモニタは TV 放送用のモード(mode 12 等)の 15Khz の信号と比べ、 30Khz 以上の走査線周波数を使用しています。よって、 VIDC をこれ以上の周波数で動作させる必要があります。
つまり、 30Khz 以上のモニタを使用している場合、コンピューターが多少遅くなるということです。 ですが、 ARM 3 を使用しているのであれば、この速度低下はそれほど気にならないものになるでしょう。
次に、お使いの Archimedes につなぐことのできるモニタの一覧を示します。
A3000, A300, 400 シリーズのような古いマシンを VGA モニタにつなぐ場合は、 15-pin の VGA 用のプラグをマシンが使用している 9-pin のものに変換する必要があります。
さまざまなメーカーが、この手の「変換器」を販売していますが、実際は下の組み合わせのように結線しているだけのものです :-
結論として、 A5000 と新しいマシンを除いてはどのマシンも PC 用の固定/可変周波数のモニタでは Archimedes の画面モードを全て映すことはできないのです。
しかし、 VIDC enhancer ボードを購入して Archimedes をアップグレードすることで、映せるようになるでしょう。
はい。 3 種類あります :-
しかし、私が知る限りではどのカードも一般向けに販売されていなかったようです。
VIDC enhancer というのは VIDC のクロックを変えてしまう物です。 ほとんどの Archimedes (ただし A540 と新しいマシンを除く)は 24MHz の VIDC が使用されています。 VIDC enhancer は、この周波数を 36MHz に上げ、お持ちの Archimedes でより高解像度の画面を使用可能にします(800×600×16 のような、標準的な SVGA の解像度が使えるようになります)。 これを使うために Multisync モニタは必要ありません―― VIDC で十分に対応できます。 しかし、 Multisync モニタをお持ちであれば VIDC enhancer は非常に便利です。
「組み立てキットの」 VIDC enhancer は http://mic2.hensa.ac.uk/local/riscos/drivers/autovidc.arc?&fn=autovidc.arc で入手することができ、また Maplin Electonics が大体 £6.00 で 9-15pin 変換コネクタを販売しています。
なお、 VIDC enhancer は RiscPC では必要ありませんし、互換性が無いので使えません。
一般的な通信プログラムを使用するために必要な結線図を以下に示します。 これは私が知る限り、 Archimedes 用の商用通信ソフトウェアを開発する人達の間では暗黙の了解事項となっています。
1 番、 4番 と 8 番のピンは 9 ピンのプラグ内で結線する必要があります。 これは、シリアルポートのチップに含まれるバグを避けるためのものです。 モデム側の DCD (Data Carrier Detect) が Archimedes の RI (Ring Indicatior) に接続されていますが、ほとんどのモデムは(訳者注:着信時に) RING を送ってきますし、そもそもモデムに着信したことを知る必要性というのはそれほど無いでしょう。
Archimedes 側の 1 番、 4 番、 8 番ピンは互いに接続されていますから、モデム側の 20 番ピンはこれら 3 つのピンのどれかに接続すれば大丈夫です。
Chocks Away Extra Missions (4th Dimension のフライトシミュレーターです)では、1-4-6 番のピンを結線して、モデム側の CTS (5 番ピン)を Archimedes の 8 番ピンに接続する(つまり、上に示した図の、 Archimedes 側の 6 番ピンと 8 番ピンに接続されるものを入れ替える)方法が推奨されています。 これでも試してみましたが、問題無く動くようです。
しかし、 A5000 のような新しい Archimedes では(また、 A310 でも物によっては)シリアルポートが修正されています。 これらの新しいシリアルポートでは、標準的な PC 用のケーブルがそのまま使えるようになっています。 古い通信ソフトウェアではこの修正に関しては関知しませんので、使用する場合は上の結線図のように改造したケーブルを用意する必要があります。 もし、シリアルポートが「修正」されたこれらのマシンで、改造したケーブルを使わずにこのようなソフトウェアを使用した場合、まず正常に動きません。(大抵は、ハードウェアによるフロー制御に失敗します。)
Risc PC でも、標準的な PC 用のケーブルが使えます。
全ての Acorn のマシンには、音声出力から高い周波数成分を取り除くためのフィルタが装備されています。 しかし、いくつかのマシンではこれが効きすぎてしまい、必要な周波数成分を切り捨ててしまうためにこもった感じの音になってしまうことがあります。 また、このフィルタは 20.833kHz に設定されているため、出力するレート(訳者注: PCM のサンプリング周波数だと思われます)によっては逆に悪影響を及ぼすことがあります。 音楽関係で使用している人にとっては、フィルタをバイパスしたくなることがしばしばあるようです。
A3000 以外の全てのマシンでは、簡単にフィルタを通していない出力を得ることができる、 Internal Auxiliary Audio Connector があります(大抵は LK3 という名称になっています)。 このコネクタは 10 ピンあり、大抵はマザーボードのヘッドホン用コネクタの近くにあります。 信号の内容は次の通りです :-
1 Unfiltered Left
2 Ground
3 Filtered Left
4 Ground
5 Auxiliary Input
6 Ground
7 Filtered Right
8 Ground
9 Unfiltered Right
10 Ground
単純に、 Unfiltered な出力から取り出すだけです。
A3000 の場合、 16V 10μF の電解コンデンサが 2 個必要です。 LM324 (IC39) を探し、次のように繋いで下さい。 :-
Pin 1 --> --|+ |--- Unfiltered Left
Pin 2 --> --|+ |--- Unfiltered Right
Risc PC と A400 は A5000 に似たコネクタを使用しています。
(警告)マシンを開けることでメーカーからの保証が受けられなくなります。また、ここに書いてある意味が分からない場合は試してはいけません。また、マシンの電源が入っている場合にフィルタを通していない音声出力に(アンプ等の装置を)繋いだり外したりしてはいけません。フィルタを外すということは、音声出力を行う回路の保護を外すことと同義なのです。
最後に、得られた音に変な高周波成分が混じっているように感じたら、この手の雑音を除くために適当なフィルタを通しましょう。
モニタを繋げるコネクタが 9 ピンの、古い Acorn ならできます。その場合、次のように線を繋げます。
コネクタの図 :-
SCART コネクタは Euroconnector や Peri-Television コネクタとしても知られています。(訳者注:日本で言えばアナログ 21 ピン RGB 端子に相当するのでしょうが、映像方式の違いによりそのまま接続しても映らないと思われます)
Arc SCART Case | ------------- 21 Case Red 1 ------------- 15 Red Green 2 ------------- 11 Green Blue 3 ------------- 7 Blue CSYNC 4 ------------- 20 Composite video input Ground (0V) 6 -+---------+- 13 Red ground Ground (0V) 7 -+ +- 9 Green ground Ground (0V) 8 -+ +- 5 Blue ground Ground (0V) 9 -+ +- 13 CVBS video ground
可能であれば、 ground の各線は Archimedes の各 ground に一本ずつ繋げて下さい。 また、お使いの SCART モニタによっては 16 番ピンに +5V を印加する必要があるかもしれません。 しかし残念なことに、 Archimedes の 9 ピンソケットからは +5V を取り出すことができないため、どこか他から用意する必要があります。
モニタとの接続に 15 ピンのソケットを使用する、新しい Acorn のマシンでは次のように接続します :-
抵抗を 2 つ使用するので注意して下さい。 また、 Archimedes 側の HSync output (pin 13) は ID[0] input (pin 11) と接続することも忘れないで下さい。(私はこの方法で映るかどうか確認していませんので、各自の責任で試して下さい。)
くどいようですが、注意して作業を行って下さい。 古い Acorn では VIDC のバッファが不完全なため、マシンの電源が入っている状態でモニタのケーブルを抜き差しすると映像系の回路が壊れる可能性があります。
まず、半田ゴテを扱えることと必要な部品が揃っていることを確認して下さい。 つまり、ケーブル、 9 ピンの D-sub コネクタ(メス)、半田ゴテ、半田、その他必要な工具類、です。 これらは近くの電子部品屋さんで入手できるでしょう。 必要な物が揃ったら、どの種類のマシンを繋げるかを決めましょう。
マシンの種類は次に示す 2 種類があり、繋げる組み合わせは 3 通りあります。
もし Acorn を Acorn 以外のマシンに繋げる場合は、 RiscPC と接続する方法を参考にすればうまく行くでしょう。 ただし、 Macintosh は標準とは異なったシリアルポートを持っているために、ケーブルを作る前によく調べておく必要があります。
繋ぎ方は以下の通りです :-
Archimedes 同士を接続する場合
Archimedes と RiscPC を接続する場合
RiscPC 同士を接続する場合
ほとんどの PC 互換機では、 2 番目の COM ポートに 25 ピンの D-sub コネクタ(メス)が使用されています。 この場合、 25 ピンのプラグに線を繋ぎ直すか、 9-25 ピンの変換プラグを使用するかのどちらかで解決できるでしょう。 25 ピンコネクタの場合、信号は次のようになります :-
Pin No. Function ------- -------- 8 DCD 3 RX 2 TX 20 DTR 7 GND (0v) 4 RTS 5 CTS
StrongARM card には、プロセッサのクロック周波数を決定するためのディップスイッチが付いています。
これは変更することができますが、注意しておかなければならないことがいくつかあります :-
配線を切らなかった場合、ディップスイッチの設定によってプロセッサは 202MHz から 88MHz の間で、必要に応じて遅くすることができます。 スイッチ一つにつき 1 bit 、すなわち 16 通りの設定が可能です。設定とスピードの対応表を以下に示します :-
設定 スイッチ 周波数 (MHz) ---------------------------- 0 uuuu 88.3 1 uuuD 95.6 2 uuDu 99.4 3 uuDD 106.7 4 uDuu 143.5 5 uDuD 150.9 6 uDDu 161.9 7 uDDD 169.3 8 Duuu 191.3 9 DuuD 202.4 10 DuDu 213.4 11 DuDD 228.1 12 DDuu 242.8 13 DDuD 257.6 14 DDDu 276.0 15 DDDD 287.0 u = up, D = down, MSB は左側
(情報をお寄せ下さった Dr. Nicko van Someren に感謝します)