規定量の8倍のウランをタンクに入れれば、そりゃぁ事故っても無理はないでしょうが!!!(怒)
という訳で、この手のニュースに出てくる用語の復習でもしてみようかと。参考資料は、放射薬学テキスト 第3改稿版第4刷(浦久保五郎編著、廣川書店/平成8年)による…というか、ほとんど引用してます(^^;
- グレイ(Gy)
- 放射線が物質1kgに与えたエネルギーの量。
詳しく書くなら、放射線の照射により、1kgの物質に1J(ジュール)のエネルギーが与えられるときの吸収線量が1Gy。 - シーベルト(Sv)
- 放射線が物質に与えたダメージの量。
同じ吸収線量でも放射線の種類によってダメージの量が異なるため、(特にヒトにおける放射線防護の立場から)線量当量という概念が導入された。SvはそのSI単位(GyもSI単位である)。
以下の式が示すように、SvはGyに線質係数Qを掛けたものである。
Sv = Gy × Q
また、線質係数Qは以下の通りである。
放射線の種類 Qの値 γ線、X線、β線 1 中性子線*、陽子線 10 陽子より重い粒子線、α線 20 - ウラン235(235U)の核分裂反応
- まず、核分裂とは…
原子番号の大きい核種(232U、233U、235U、239Pu、241Am、242Am、232Thなど)に適当な粒子を衝撃すると2つに原子核が分裂することがある。この現象を原子核分裂(核分裂)nuclear fissionという。
核分裂は普通中性子衝撃で起こるが、低確率ながら自発的にも起こる。前者を誘導核分裂、後者を自発核分裂という。
よーするに、でっかい原子である235Uに中性子(以下、nと書きます)をぶつけて分裂させるということです。
235Uの核分裂反応の式はこんな感じ。
235U + n → 236U → M + M ' + 2.5n + E
235Uにぶつけてやる熱中性子は0.025eVのエネルギーが、出てくる2.5nの中性子は1〜10MeVのエネルギーがあると教科書にメモがあるのですが、何で2.5という半端な数の中性子が出てくるのかは忘れました(勉強不足ですね)。
まあとにかく、この核分裂で出てきた中性子が他の原子核の分裂を引き起こし、これが連続することが臨界という…のでしたっけ?
あと、原子力発電所ってこの反応に伴って出てくる熱(E)を利用していたんですよね?? - チェレンコフ放射
- 荷電粒子が溶媒中を、その溶媒中の光速c/n(c:真空中の光速、n:溶媒液中の屈折率)より速く運動するとき電磁波を発する。これをチェレンコフ放射(光)という。
事故を目撃した作業員が「青い光を見た」というようなことを言っていましたが、多分これってそれなのでは…
…ほとんど、自分のための覚え書きみたいなものです(^^;(^^;(^^;